塾講師aruyobiの日記

都内で塾講師をしています。自分の塾を作るのが夢です。

粘り強さはすべての勉強における土台である。

粘り強さはすべての勉強における土台である。

勉強ができるようになるためのひとつの要素として、「粘り強さ」があげられます。粘り強く考えられるというのは、「簡単に問題を投げ出さずに、さまざまな試行錯誤を繰り返すことができる」ということです。この、粘り強さを持っている子供は優秀な子供が多いです。前提とした知識がない場合は、どんなにがんばっても解くことができない場合がありますが、前提知識を持っている、あるいは前提知識があまり必要ない問題では、粘り強く思考するだけで、問題が解けてしまうことがあります。それが、結果的にたとえ遠回りをした方法であったとしても、解くことのできた本人にとっては、大きな自信になるのです。特に、算数、数学という教科は、考えて考えて正解にたどり着くまでの過程、試行錯誤が本当の楽しさだったりするのです。

学校教育でテストに追われ、深く思考することをせずに、暗記でテストを乗り切り、それでも良い点数を取ってきた方たちは、数学は暗記科目だ、あーでもない、こーでもない、と考えている時間がもったいない、という考え方をしていらっしゃいます。

仮にも僕がそうでしたし、僕に強い影響を与えた母も、そういう考え方をしていました。しかし、そのような考え方で大学受験で数学を選択した僕は、ただの暗記だけでは立ち向かえない、そんな大きな壁にぶつかってしまったのでした。やはり、定期試験は良い点数を取ることができましたが、受験勉強をしている過程で、暗記だけでは覚えきれない問題、というよりも、答えを暗記してもあまり再現性がなく、意味のない問題に何度も直面したのです。

大学受験のとき、僕の第一志望は、一橋大学でした。文系では東大の次あたる最難関大学のひとつです。一説には、一橋大学の数学は、東大文系の数学よりもさらに難しいといわれ、全国の受験生たちに苦戦を強いています。典型的な問題の解法を暗記し、何回も繰り返して身体にしみこませる形で勉強してきた僕にとっては、それまでのやり方では太刀打ちのできない問題を出す学校でした。受験に対するあせりもあったのでしょうが、暗記にばかり気をとられ、深く思考することができない、そんな硬い頭になっていたのです。もっとたくさん情報を得る努力をすればよかった、もっと早くから余裕を持って受験に挑めばよかった、そんな後悔はたくさんありますが、結局は深く思考することを怠っていた自分に問題があったのです。当然予想がつくと思いますが、思考力がなかった僕には、国語の問題も解くことができませんでした。

すぐに「わかんな~い」といって、先生や親に頼ってしまう子供、考えることをめんどくさがってしまう子供はのびしろがあまりありません。算数で言えば、簡単な公式を暗記し、基本的な問題を解くことはできるかもしれませんが、中学受験でいう、難関校ででる問題に立ち打つことはできないでしょう。

そして、これが一番重要ですが、勉強の本当の楽しさとは、考える過程にあるのです。暗記で仮に高得点を取っても、その達成感、褒められることに対する満足だけで、勉強そのものに対する楽しさは感じることができないでしょう。

英語がわからない高校生

英語がわからない高校生。

たくさんいます。日々そういう生徒と接しています。

英語が苦手になる理由。それは、英語をなんとなくで記憶しているからです。

学校の先生の授業も話半分で聞いている、もしくは、もはや先生の言ってることがわからなくなってきた、さっぱりわからない、ということさえあるのではないでしょうか。

で、受験生になると、とたんに単語からはじめよ、みたいなことが周りで飛び交い始めます。受験指導のプロである教師も、その多くが、英語は単語からはじめよ、見たいな事を言い放つのですが、

みなさん、英単語帳で暗記をするのってつらくないですか?僕はつらいです。それに覚えてもすぐに忘れてしまうでしょう。それが記憶って言うもんです。単語というのは、文章に登場したり、会話に登場したり、英作文で使ってみたりして、何度も何度も頭の中で繰り返すことによって、定着していくものなのです。だから、僕は単語帳による単語の暗記を試みることを反対します。

それよりも、多くの高校生がやるべきことと思うのが、中学英語の復習、特に英文法の徹底的な理解です。高校で学ぶ英語だって、中学で学ぶことを応用しているものがほとんどなのです。中学で学んだことを使って、高校の勉強をしていくわけなのです。つまり、中学で学んだことを当たり前のように覚えていなければ高校の勉強についていけないのは当たり前なのです。

中学英語の復習はこの参考書がオススメです。圧倒的に。

 

この本は、あの有名な「ビリギャル」の本で、坪田先生が紹介していた参考書です。さすがにためになりました。

僕も受験生のときは英語が苦手でした。結局それは最後まで克服できませんでしたが、大学生になり、塾講師として英語を教える立場に立ったときにこの参考書を使って、初めて中学の英語というものを勉強しなおしました。そうしたら、なんだこれは、と。俺はこんなこともわかっていなかったのか、と衝撃を受けました。

それからというもの、英語の教えるコツ、どこを重要視して教えればよいのか、というのもわかるようになり、英語を教えるのが楽しくなってしまいました。まあ、コレは余談ですが。

その後は、コレで勉強しましょう。

 
 コレで、五文型の復習、関係代名詞、非制限用法、句、節。。。そんな用語を勉強していきましょう。そうすることによって、英文解釈というものができるようになります。
 

英文解釈って何だよ?って言う声が聞こえてきそうです。いや、言葉くらいは知っているかも知れません。友達が、英文解釈の技術100とかをやってるかもしれないですね。

 

英文解釈というのは精読をするうえで必須の技術です。おや、精読というのは、英文を一字一句正確に文法的な立ち位置を明確化して、正確に正しく読む。(ダブってる?)ということなのです。速読英単語とかありますけどね、あれは上級者向きの英単語帳ですよ。速読なんて精読ができるようになってからやる話です。

 

上記二つの問題集に取り組んだら、中学3年かあるいは高校の英語の教科書を精読してみましょう。もし、ここで、正確に読む、ということの意味、やり方が良くわからなかったら、

「入門英文解釈の技術70」とかを使って、まずは簡単で短い文章から、正確に読むことを意識したほうがいいでしょう。ただ、そこらの参考書よりも中3の教科書のほうが、読みやすいし栄養満点の文章が載っていると思いますが。
 さて、とりあえず、ここまでやってみましょうか。コレだけやるだけでも、今見ている景色とかなり違うものが見えているはずです、あれ、俺英語できるかも・・・?と思い始めているはずです。そうなれば、勝ちです。どんどん、英語の偏差値なんて70以上にしてしまいましょう!

難問への立ち向かい方(数学)

県立高校などの入試の数学の問題。前半は基礎から標準レベルの問題がほとんどを占めていますが、最後の大問、またはそのひとつ前の大問の問題の(2)以降などは、とても難度の高い問題になっていることが多々あります。

今回は、そのような問題にどのようなマインドで、気持ちで、立ち向かえばいいのかという、テーマで話をして行きたいと思います。

今までは、数学では問題集やワークにある問題の解き方を覚えて、それを試験の際にできるようにしておけば、高得点を取ることができました。

しかし、入試というのは、標準レベルの問題より難しいものがでることがあるのです。

図形の問題は、基礎~標準レベルの問題を数多くこなして、公式や定理を使いこなすことができるようになっていることが、難問を解くための第一条件です。

その上で、求められる力とは、とにかく、

粘り強く考えること。簡単に答えを見ないこと。

発展レベルの問題、いわゆる難問になると、こんな解き方をすることになります。

さまざまな角度から問題を分析し、問題に当てはめられる解法を探していき、試行錯誤を繰り返し徐々に前に進んで答えにたどり着く。

つまり、基礎、標準レベルの問題の解き方を何個も組み合わせることで解くことができるのですが、それがどれなのかはわからないため、長い時間考える必要があるということなのです。

解答や解き方を暗記しても無駄です。一部で同じ定理を使うことがあったとしても、全く同じ解き方をする問題がでることはありません。

だから、答えを見ずに、一生懸命試行錯誤し、「あーでもない、こーでもない」と何度も何度も粘り強く考えることが、難問を解くための力を育成する、唯一の方法です。

もう一度言います。

答えを見ても意味はありません。

いくらでも時間を掛けてください。一日でも、一週間でも時間を見て考え続けることが大事です。もちろん、英語や社会等、ほかの教科の勉強もあるでしょうから、合間合間に、寝転がりながらでも、少しずつトライしてみる。

「どうしてここは15度なんだろう?」とか、「出題者はこの手がかりから何を見つけてほしいんだろう?」とか、いろいろなことを頭の中でめぐりに、めぐらせてください。

そうやって時間を掛けてでも、必ず自分の力で、問題を解くんです。わからないときは、苦しいかもしれません。しかし、その、わからない時間、苦しむ時間こそ、あなたの数学的思考力やセンスを伸ばしてくれる時間でもあるのです。

だから、できない時間は悪い時間ではありませんあなたをかしこくする時間なのです。

数学の本質、コア、核とはまさにコレで、僕は、東進ハイスクールの志田晶先生の言葉が大好きです。

少し、紹介しましょう。

「この問題どういう意味だろうなー。って15分くらい考えて、答案書き始めるじゃん?で、そのわからない時間って言うのが、一番大事なのね。」

「やり方だけ覚えて、答えが出せればよいというわけでは、全然まったくないです。」

「やったことのある問題を、解けるって言うのは、数学じゃない。」

まさに、今まで述べてきたことのすべてをとらえています。

本当の数学とは、今まで出会ってこなかった問題を、自力で解くこと。また、解くまでのさまざまな試行錯誤なのです。

 

「あーでもない、こーでもない」と試行錯誤して、何日も何日も考えて、解くことが出来たときの快感は何事にも替えがたいものがあります。

 

まとめ:難問への立ち向かい方

  1. 基礎~標準レベルの問題を楽に正解できるようにしておく。
  2. 「あーでもない、こーでもない」と一日でも一週間でも考える。絶対、答えを見ない。

今言ったことをいろいろな難問で試し、解いてみる。それが、本番で時間内に解法を見つけ出し、解答するために必要なステップなのです。

基礎トレーニングの重要性

僕は将棋が好きなのですが、将棋で大事なことの1つは、「先を読む力」です。

「先を読む」というと、何も知らない人たちが、「未来予知できるの?」とか馬鹿なことを聞いてきますが、将棋のことを馬鹿にしているか、正真正銘の馬鹿かのどちらかです。文字的にはどちらにせよ「馬鹿」ですね。将棋をしている人にそんな質問絶対にしないでいただきたいですね。本当に腹が立つんで。

さて、先を読むトレーニングで重要なのが、やさしい3手詰を多く解くことです。

将棋を知らない人のために説明しておくと、3手詰とは、将棋のクライマックス、つまり玉を取る(正確には取りません)局面を練習するものです。こちらが1手指し、相手が一手指したところで、その次の一手で相手の玉を詰ます(動けない状態にする)、というものです。

将棋の読みの基本は、こちらが一手指して、それに対する相手の応手を考え、その応手に対してどういう手を指すか考えることです。「3手の読み」と言います。

だから、3手詰が効率のよい読みのトレーニングになるわけです。

3手詰を解くことによって、実際に将棋を指すときに役立つことはもちろん、より難しい問題(7手詰など)を解くときの基本となるのです。

3手詰の基礎が抜けていると、案外僕のような段持ちの人間でも7手詰が解けないことが多々あります。

そのようなときに、3手詰でトレーニングすると、それまで解けなかった問題の解法が浮かんできたりするものなのです。あるプロ棋士の方は3手詰を毎日1,000題解くことを習慣にしているそうです。プロの方でも基礎基本を大事にする。いや、プロだからこそ基本を大事にするのです。

だから、僕は常に3手詰での基礎トレーニングを忘れないように心がけています(最近将棋から離れているのでサボっていますが・・・)。

 

そして、このことは教科の勉強に関してもいえることです。

よく基本というと馬鹿にする人間がいますが、言語道断。プロでも大切にすることを私たちが大切にしなくて良いはずがありません。簡単な問題は解けるようになったらもう解かなくてよいかといえば、まったくそんなことはなく、何もしていなければ記憶からどんどん抜け落ちてしまうのです。

たとえば数学。計算トレーニングがもっとも大事です。四則計算、基礎基本、大事です。基本的な計算能力が、難しい入試問題を解くための礎となっているのです。また、人間は覚えたことを忘却する生き物ですので、繰り返ししなければいずれ忘れてしまうのです。そのことを肝に銘じて基礎の反復演習を。

中学への算数(東京出版)という雑誌があります。レベルの高い小学生、また、その指導者へ向けて書かれた算数の中学入試対策の雑誌ですが、基礎的なトレーニングの重要性は、この雑誌が毎月欠かさず、計算と一行題、基本問題を載せていることからも明らかです。

自己紹介とこのブログのコンセプト

はじめまして、こんにちは。aruyobiと申します。

都内の小さな塾で、塾講師をしております。

 

僕は、高校時代、部活や遊び、何事にもがんばりきれない、いざがんばっても何か、空回りしてしまう、そんな煮え切らない高校生活を送っておりました。

 

そんな高校時代でも、何とかがんばりぬき、ある程度の結果を出すことのできたのが、「勉強」でした。

 

大学受験では、一日14時間勉強した日もありました、それくらい根つめて勉強し、こんなに勉強したのだから、神様が受からしてくれる、と願っていた第一志望校には、届きませんでした。

ここで、僕はがんばったのにうまくいかなかった、ということに対して、初めて猛烈な悔しさを覚えたのでした。

 

コレが、僕の人生最初の本気だったといえるかもしれません。

 

第一志望校には夢破れた僕でしたが、大学に入学します。

サークルに入り、女の子に振られたり、オシャレに目覚めたり、バイトにいそしんだり、留年したり、就活に失敗したり、そんな大学生活を送っておりました。

そんなときに出会った、家庭教師のアルバイトに、僕は初めて、働いて楽しい!という感覚を覚えました。自分の勉強したことが、生徒の役に立つ、授業が面白いといってもらえる、とてもうれしかったのを覚えています。

 

それからは、塾講師のバイトに精を出し、家に帰っても教材研究、生徒別カリキュラムの考案、模試の分析、過去問の研究など、塾の仕事に明け暮れる大学生活を送りました(大学はかろうじて卒業が確定していました)。週7日が塾講師や家庭教師のアルバイトで埋まっていました。それまでの人生で一番充実していて、楽しい日々でした。やはり、僕は「勉強」することが好きでした。今の勉強は、学生時代に比べて格段に楽しい。この楽しさを子どもたちにも感じてほしい、そんな願いも持っています。

 

そんな僕は就職でも教育業界を目指し、今の会社にいるわけです。

 

入社して2年目。1年目、特に最初は授業運営に必死でした。でも、総じて楽しかった。その経験から学んだことも、いずれこのブログに書いて行きたいと思います。

 

このブログについてですが、

企業に所属する社員ですので、あまり弊社の事業や、個人を特定できる情報は可能な限り載せないように配慮していきます。

 

その上で、このブログは、僕の、教育に対する考えだったり、もっと細かい、教科指導の仕方だったりを述べ、また今、お子さんをお持ちの親御さんや、勉強などに悩む学生さんに役に立つ情報を提供し、いずれ次のキャリアとしての、「自分の塾を立ち上げる」という目標を実現するための足固めを目的としていきたいと思っております。

 

皆様に毎日読んでもらえるような、そんな魅力的なブログにしていきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

 

塾講師aruyobi